ようこそ!犬プリの世界へ    
  
 
 
 
 
 
 
 
 

 順列組合せ・確率

確率についての思い出はセンター試験の『確率』のところで述べました。→こちらへ
僕自身、確率を習得するのにずいぶん苦労しました。その中で思ったことは、 「苦手な人が陥りやすいポイントがあるにもかかわらず、その部分の解説があまりなされていない」ということです。 以下に自分なりに掴んだ確率の考え方のポイントを少しずつ紹介していきます。
まず最初に、全般的な注意事項を述べておきます。とても重要なことなので、しっかりと頭に入れといてください。

 公式に頼りすぎないこと

何でもかんでも公式に当てはめて解こうとする人がいますが,『順列組合せ・確率』分野に関する限り あまりおススメできません。最初はメンドウでも必ず意味を考えて解くことが大切です。
記号 nCrnPr などの意味をしっかりと分かって 使っていますか?意味を分からずに使うことほど危険なことはありません。例えば, 「5C2の意味は?」と聞かれて「5個の中から2個選ぶ選び方のこと」と思っている人は 重要なポイントを見落としています(正しくは「異なる5個の中から異なる3個を選ぶ選び方の総数」のこと。 「異なるものの中から」というのが重要)。
また、おそらく最頻出のテーマである「同じものを含む順列」について,
 
問題 赤球3個と白球2個を並べる並べ方は何通りあるか?
 
という問題に対して,次の3通りの考え方があると思いますが,すべての意味を正しく説明できますか? 計算したら同じになるというレベルではなく、根本的な考え方が全く違うのです。
 
考え方①  通り    考え方② 5C2 通り    考え方③ 5C3 通り   
 
この違いをしっかりと理解することが重要です。詳しくは後ほどプリントを公開します。

順列組合せにおける「割り算」の意味について

順列組合せの問題で「割り算」を使うことがよくあります。例えば、

赤球3個、白球2個を並べる並べ方は 通り(←同じものを含む順列の問題)

4人を円形に並べる並べ方は 通り(←円順列の問題)

4色の色玉でネックレスを作る作り方は 通り(←じゅず順列の問題)

などなど。いずれも「割り算」を行っていますが、その意味を正しく理解しているでしょうか?
まずは、以下の小学生レベルの問題に挑戦してみよう。
 
 
問題1 10個のリンゴを2人で分けると何個ずつになりますか?
 
問題2 10個のリンゴを2個ずつ袋積めすると全部で何袋できますか?
 
 
解答は、どちらも「10÷2=5」という式で求めることになりますが、意味が全く違うことに 気づくと思います。
問題1のような割り算を「等分除」、問題2のような割り算を「包含除」と言います。 順列組合せにおける割り算は、ほとんどすべてが問題2の「包含除」タイプです。
だから、逆に、「10÷2=5」が答えになるような問題を作れ、と言われたときに、問題1のタイプしか 言えない人は、順列組合せの割り算の意味が全く分かっていない人ということになります。
特に、円順列やじゅず順列の問題を考えるときに絶対に必要な考え方なので、後ほどプリントで 説明します。
確率の原則 順列・組合せや確率の問題を考える上での原則を解説しました。 市販の参考書ではあまりにも常識過ぎて書いてない部分を詳しく書いたつもりです。 この分野に苦手意識をもっている人におススメします。
組分け
(2016.5.15)
ある人数を何組かに分ける問題は,どの教科書,参考書にも載っている有名問題なので, 理屈はともかく,解き方を憶えてしまっている人も多いでしょう. 実際問題として,それでもかまわないのですが,せっかくですから,しっかり考えてみましょう.
玉を箱に分ける
(2021.2.19)
玉を箱に分ける問題は,玉を区別するかしないか,箱を区別するかしないか,空箱を認めるか認めないか, で合計8通りの場合が考えられます.結構ややこしくて頭がこんがらがると思います.
このプリントでは8通りを表の形でまとめて違いが一目瞭然になるように作成しました. とりあえず「6個の玉を3個の箱に分ける」として,具体的に調べました. これで十分ですが,意欲的な人は一般的に考えてみましょう.
円順列とネックレス順列
(2014.9.13)
円順列とネックレス順列(いわゆる「じゅず順列」)の考え方の基本を解説します。 この分野は「公式を使って何となくわかったつもり」になっている人も多いと思います。 よく読んで再確認しておきましょう。
同じものを含む順列
(2016.8.17)
順列・組合せの問題においては,特に断りの無い限り,同色の玉や同じ数字のカードなどは区別しないので, 「赤玉2個と白玉3個の順列」とか「数字1のカード3枚と数字2のカード4枚の順列」などを『同じものを含む順列』とよびます. この『同じものを含む順列』の考え方は,今後様々な場面において頻繁に登場する重要な考え方です.
サイコロの目の積
(2015.7.1)
サイコロをふって出た目の積が何の倍数になるのか、という問題は頻出の重要問題です。 しっかりとベン図をイメージして、余事象をうまく考えて求めます。 ベン図と余事象のとても良い勉強になるので、ぜひともマスターしておこう。
サイコロの目の最大最小
サイコロをふって出た目の最大値や最小値に関する問題も頻出の重要問題です。 基本的な考え方は、上の「サイコロの目の積」と同じです。 しっかりとベン図をイメージして、余事象をうまく考えて求めます。 これもベン図と余事象のとても良い勉強になるので、ぜひともマスターしておこう。
条件付き確率の基本
(2016.8.6)
「条件付き確率」の公式はたった一つなんですが、 問題文をよく読まずに、意味をよく考えずに公式を振り回す人が多いようです。 無理に公式を使わなくても答えが出せる場合があります。が、そのポイントは 「同様に確からしいかどうか」です。そのことをしっかり意識しながら学んでください。
3つのたんす
(2015.9.12)
「3つのたんす」とは、古くからある条件付き確率の有名問題です。このプリントでは、 その話を少しアレンジしてみました。
モンティホール問題
(2016.7.29)
「モンティホール問題」とは、古くからある条件付き確率の有名問題です。このプリントでは、 その話を少しアレンジしてみました。
離散的関数の最大最小
(2015.9.28)
PDF1 / PDF2
離散的関数の最大最小について紹介します。「離散的・・・」というと なにやら難しそうですが、要するに変数が整数である関数のことで、具体的には、 確率や順列組合せの最大最小がほとんどです。これは大変有名かつ重要な考え方で、必ずマスター しておかねばならない手法です。比または差に注目するのですが、たいていは問題文に どちらでやるのか指定されます。しかしここではあえて両方の方法でやってみたいと思います。
完全順列について
(2018.9.10)
完全順列について
(2013.11.21)手書き版
 完全順列(または攪乱順列)とは、n個の物を並べ替えるとき、 全てが元の場所とは異なる位置に配意されるような並べ方のことです。 僕はこの問題を「プレゼント交換」を題材にして考えます。つまり、 n人で持ち寄ったプレゼントをお互いに交換し合うときに、全員が 自分の持ってきた以外のプレゼントを受け取る方法は何通りあるのか、という問題です。
 この問題は一見、『順列・組合せ』分野の問題に見えますが、本質的には『数列』分野の漸化式が テーマです。この漸化式を作る問題は、過去にもいくつかの大学で出題されています(東工大や 名古屋市大など)。初見だとかなり難しい問題なので、一度は経験しておいたほうが良いでしょう。
トップページにもどる
inserted by FC2 system