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学習指導要領の変遷

学習指導要領の変更、改正に伴い、学習内容が変わっているので,古い過去問を解く場合は 注意しましょう。主な変更点と注意をまとめておきます。
入試実施年 教科書タイトル 特徴
1985年~1996年 数学Ⅰ
基礎解析
代数・幾何
微分積分
確率統計
文系の『積分』分野に、3次関数の面積や体積がある。
『行列と1次変換』『2次曲線』などは文理共通分野。
つまり、文系でも、現在の理系でやる内容を普通に学習していた。
また、「空間における直線」や「平面の方程式」があり、
空間図形の内容が充実している。
『複素平面』は無い。
1997年~2005年 数学Ⅰ
数学Ⅱ
数学Ⅲ
数学A
数学B
数学C
『数と式』『数列』が数学Aに入る。
数学Bに『複素平面』が登場する。
『1次変換』と『微分方程式』は消滅。
「空間における直線」や「平面の方程式」も消滅。
前課程に比べて、かなり大幅な削減であったように思う。
2006年~2014年 数学Ⅰ
数学Ⅱ
数学Ⅲ
数学A
数学B
数学C
『数と式』が数学Ⅰに、『数列』が数学Bに移動。
『複素平面』が消滅して『1次変換』が復活。
『微分方程式』も発展的内容として復活。
『曲線の長さ』も発展的内容に移動。
『1次変換』と『微分方程式』の復活は喜ばしいが、
前々課程ほどの勢いと輝きはない。かなり簡単になったように思う。
2015年~ 数学Ⅰ
数学Ⅱ
数学Ⅲ
数学A
数学B
数学Ⅰに『データの分析』、数学Aに『整数問題』が初登場する。
数学Aの『確率』から「期待値」だけが消滅。
数学Cの完全消滅に伴い『行列・1次変換』が再消滅。
『2次曲線』は数学Ⅲに組み込まれ、同じく数学Ⅲに『複素平面』が再復活。

こうやって変更点を眺めてみると、学習指導要領の変遷は 『1次変換』VS『複素平面』の争いの歴史であったように思いますね。 こんなに頻繁に入れ替わるのなら、最初からどっちも教科書に載せておいたら良いのに、と 思いますが、様々な事情でそうはいかないのでしょう。
2015年度入試から再登場する『複素平面』に関しては、 1997年~2005年の期間の入試問題を解くと良いでしょう。
また『整数問題』は教科書に新たな単元として登場するのは初めてですが、 大学入試ではこれまでにも(主に難関大学を中心に)普通に出題されてきました。 難しい内容ではありますが、思考力を試す最良の分野なので、個人的には 大歓迎です。
なお、新課程に変わった当初は、不公平感の出ないように、移行措置として両課程の問題が ともに出題され選択できるようになっているので安心してください。
ちなみに僕は1991年に大学受験しました。そのせいか、自分の経験した教育課程が一番良いと思います。 何よりも教科書のタイトルが味わい深いと思いませんか? 昨今のタイトルは味気なくてどうもしっくりきませんね。

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