ようこそ!犬プリの世界へ    
  
 
 
 
 
 
 

 センター試験への数学

センター試験の歴史 平均点の推移 全般的な注意 分野別の対策

大学入試センター試験は1990年から実施されています。ちなみに私は1991年(平成3年)受験なので、 センター試験2期生です。当時は受験人口が最多の時期で(厳密にいえば1年下の世代が最多)、 『受験戦争』という言葉も生まれたほど熾烈な受験期でした。入試問題も今より難しかったように思います。
あれから20年余り。その後の大学入試を取り巻く環境はずいぶん変わってきました。アラカルト方式が進み、 センター試験を利用する私立大学も増え、リスニング試験も導入され・・・受験人数は減ったとは言え、 それはそれで大変な時代になりました。今の昔も、センター試験の重要度は変わっていません。 「センター試験ですべてが決まってしまう」場合も少なくありません。しっかりとした対策が必要です。 センター試験の心構えをまとめておきましょう。

過去問を解く上での注意点

1990年に第1回が実施されてからこれまでに、学習指導要領の変更に伴い、試験内容が変わっています。
第1期 1990年~1996年 数学Ⅱが「ベクトル」「数列と微積」「確率」から2題選択。
『積分』分野には3次関数の面積や体積が入っており、これは範囲外。
第2期 1997年~2005年 数学ⅠAに『数列』あり。数学ⅡBに『複素平面』登場。
第3期 2006年~2014年 『数列』が数学ⅡBに。『複素平面』消滅。
第4期 2015年~ 『整数問題』『データの分析』の登場。
このように、時期によって出題内容が違うので、本番さながらの60分間の時間を計って解くには、 注意が必要です。2006年~2014年の第3期の数学ⅡBの問題は現在でもそのまま使えるかもしれません。 それ以外の年度の問題は各分野単独で解いてください。
特に『数列』の問題が1997年~2005年は数学ⅠAに入っているので注意してください。

平均点の推移

平均点の推移をまとめておきます(大学入試センターのHPより引用)。 先ほど述べたように、教育課程が変わっているので、一概に比較はできません。 なお、2015年(平成27年)は新課程初年度ということで、新課程受験者用と 旧課程受験者用の問題が分けて出題されました。2015年(平成27年)の点数は、 新課程受験者用問題の平均点です。
△前年度より平均点が上がる。
▼前年度より平均点が下がる。
□平均点の差はほとんどない(±1以内)
出題年数学ⅠA数学ⅡB
2016年(平成28年) 55.27点▼ 47.92点△
2015年(平成27年) 61.27点□ 39.31点▼
2014年(平成26年) 62.08点△ 53.94点▼
2013年(平成25年) 51.20点▼ 55.64点△
2012年(平成24年) 69.97点△ 51.16点▼
2011年(平成23年) 65.95点△ 52.46点▼
2010年(平成22年) 48.96点▼ 57.12点△
2009年(平成21年) 63.96点▼ 50.86点□
2008年(平成20年) 66.31点△ 51.01点△
2007年(平成19年) 54.06点▼ 48.94点▼
2006年(平成18年) 62.36点▼ 57.66点△
2005年(平成17年) 69.43点□ 52.47点△
2004年(平成16年) 70.17点△ 45.65点▼
2003年(平成15年) 61.17点▼ 49.84点▼
2002年(平成14年) 63.78点△ 59.22点▼
2001年(平成13年) 64.87点▼ 68.89点△
2000年(平成12年) 73.68点△ 57.36点▼
1999年(平成11年) 50.71点▼ 62.14点△
1998年(平成10年) 63.45点▼ 41.38点▼
1997年(平成9年) 66.40点△ 63.90点△
1996年(平成8年) 51.54点▼ 52.46点▼
1995年(平成7年) 56.41点□ 67.44点▼
1994年(平成6年) 56.80点▼ 77.20点△
1993年(平成5年) 69.14点△ 65.48点△
1992年(平成4年) 56.93点△ 48.36点▼
1991年(平成3年) 50.72点▼ 67.81点△
1990年(平成2年) 73.37点 64.27点

全般的な注意

上から目線で解く

「どうやったらセンター試験で点が取れますか」という質問を受けます。「慣れるしかないよ」という答えは 余りに漠然としており、絶対に言ってはならない乱暴な回答です。僕は逆に「センター試験で必要な心構えは何か?」 と問い返します。それは「相手に合わせる素直な心」と「行間を読むチカラ」、そして「上から目線で解くこと」です。
当たり前のことですが、センター試験では予め解答の流れや解答欄が指定されています。 ある問題に対し、「自分はこう解きたい」と思っても、解答の指示に合わせないことには正解となりません (ここがマーク試験のやっかいなところ。部分点が全く見込めない)。そのためには、 問題文、解答欄を見た瞬間に「ああ、この方法で解かせようとしてるんだな」と察知し、 「じゃあ、しゃあないけどそれに合わせてやりましょうかね」という余裕を持った気持ちで解かねばなりません。 基本的に上から目線で解くこと。問題文と同レベル、同じ目線で見ている限り、高得点は望めません。

そのためにはどうすべきか

では、どういう勉強をするべきか?それは「基本事項の徹底」と「同じ問題を様々な角度から見て複数の解答で解く」、 「計算の精度を上げる」しかありません。基礎を完璧にして、典型的な問題は見た瞬間に解ける、絶対に間違えない、 少なくとも2通りの方法で解ける、という状態にならないと、センター形式の問題をいくら解いても意味がないのです。 ですから、「とにかく慣れろ」という名目で、センター形式の問題を何度も何度もさせる学習方法には反対です。 ニューグローバル問題集の左側部分の問題が「見た瞬間に解法が思い浮かぶ」という状態になって初めて センター形式の問題に挑戦できると思います。

過去問にとらわれすぎない

過去問は、あくまでも「過去に出題された問題」であって、「今年に出題される問題」ではありません。 ですから、過去問ができたからといって今年の問題ができるという保証は全くないし、逆に、過去問ができないからといって、 今年の問題もできない、ということもありません。
過去問を徹底的に解いて、傾向や雰囲気に慣れるのも大切なことですが、傾向が急にガラッと変わる可能性もあるわけで、 いざ本番の問題を見て「うっ、過去問と全然違うやん・・・」と、動揺してペースを乱すことだってあります。
過去問はあくまでも過去問。あまりとらわれすぎないこと。解けたら解けたで素直に喜び、解けなくても 「どうせ今年は出ない問題やし」とあっさり諦める気持ちの余裕が必要です。 できてもできなくても別に構いません。

配点を意識する

各大問の最後の問題は、えてして、計算がメンドウで難しい問題が出題されます。この問題を解くのに 時間がかかってしまって、次の大問を焦って解き、最初の小問で間違ってしまった、というような経験は ありませんか?これはとてももったいないことです。各問の配点を見ればわかりますが、大問の最初の小問も 最後の小問も配点はあまり変わりません。ということは、最後の小問は無理に解く必要はないのです。極端な 言い方をすれば、各大問の最後の小問を全部捨てたとしても、他を全て正解すれば8割の点数が見込めるのです。 配点のそれほど高くない難しい問題に時間を費やし、簡単な問題を落とす、というのは絶対に避けねばなりません。

時間を計って解くこと

単純に考えれば60分間で100点のテストですから、10点あたり6分で解くことになります。 ですから、20点の大問なら12分で、25点の大問なら15分で、30点の大問なら18分で解かねばなりません。 これ以上の時間を費やしてはいけないのです。
先ほども述べたように、大問の最後の小問はそんなに配点は高くないので、無理に時間を費やすのではなく、 12分なら12分、15分なら15分の時間が経過した時点で、その大問は諦め、次の大問に移る、という戦略が大切。 簡単な問題で落とさない、取れる問題は確実に取る、というスタイルが高得点につながるのです。

4択問題

センター数学の唯一の4択問題である「必要十分条件」(昨年度は別の選択問題もあったようですが)。 苦手意識が強く、悩まされる人も多いでしょう。僕は、あんまり時間をかけすぎないこと、最悪「カン」でも エエヤン、って思っています(ちょっと無責任か)。先ほども言ったように、ウンウン考えて正解すれば良いですが、 間違った挙句に、時間を費やすだけ費やして、焦って他の問題も間違うくらいなら、いっそのこと「カン」で乗り切って、 他の問題に時間をかけて正解数を増やすほうが結果的に高得点の場合もあります。
しかしながら、「カン」と言っても、全くあてすっぽうの「カン」と、ある程度の考慮の上の「カン」があります。 自分の間違いのクセを知っておき、最初からルールを決めておくことが大切です。 つまり、「最初に正しいと思った方が正解だった」「わりと直感で正しいと思った方が正解だった」とか。 それで間違えたら諦めもつくではないですか。

分野別の対策

最初に述べたように、年度ごとの問題はあまり意味がないので、分野別に 傾向をまとめてみました。受験生が苦手とする以下の分野に絞って紹介したいと思います。
『三角比』
の傾向
『確率』
の傾向
『三角指数対数関数』
の傾向
『数列』
の傾向
『ベクトル』
の傾向

三角比

過去のセンター試験(本試験)における『三角比と図形』分野の扱いは、 2005年以前と2006年以降とで大きな違いがあります。
問題を見れば分かるように、2006年以降の方が圧倒的に問題文が長い。2006年以降、 『三角比と図形』が大問1問として扱われているのに対し、2005年以前は小問として 扱われています(その代わりに数学ⅠAには『数列』が入っていた!)。ですから、 実際に過去問を解くにあたっては解答時間に注意しましょう。
内容面でも違いがあります。2005年以前は、正弦定理や余弦定理を中心とした純粋な 三角比の図形問題なのに対して、2006年以降は三角比の知識に加えて、平面図形の知識が 必要とされます。「じゃあ、2005年以前の方が簡単やんか」と思うかもしれませんが、 2005年以前は平面図形分野だけで大問1問あったんです。選択問題でしたがキツかった ですねえ。
これらの違いの理由は学習指導要領の改編(つまり教科書の内容の変更)のためで、 教えるべき内容がコロコロと変わるから受験生が翻弄されるんですよね。いい加減に やめてほしいものだと思います。

さて、現在の『三角比と図形』分野で必要とされる平面図形の知識はそんなに多くは ありません。過去問を調べてみても、以下のキーワード(3)~(8)しか登場していません。

『三角比と図形』キーワード

(1) 正弦定理と余弦定理
(2) 三角形の面積の公式(4種類以上言えますか?)
(3) 円に内接する四角形の性質
(4) 方べきの定理
(5) 円周角の定理
(6) 接弦定理
(7) 角の2等分線の性質
(8) チェバの定理・メネラウスの定理
(9) 三角形の面積比(ほとんどの図形が相似比に注目します)
(10) トレミーの定理
それぞれの意味は分かると思います(分からない人は早急に確認しておこう)。 要は定理を使いこなせないとダメなわけで、図形をパッと見て、用いる定理をサッと 引き出せる図形的センスも必要です。

いずれにしても、典型的な問題が出題されることに変わりはありませんので、 センター型の問題を数多く解いて慣れるしかありません。まずは2005年以前の 問題で公式の確認をし、2006年以降の問題に挑戦してください。 純粋な図形のチカラ(図形的センスの向上)をつけたければ、2005年以前の 平面図形の大問を解いてみることをおススメします。

確率

僕が高校生だった頃は、『確率』は主に理系だけが学ぶ分野でした。 今となっては信じられないことですが、基本的に文系は範囲外だったのです。 ですから、センター試験における『確率』は選択問題でした。 当時、僕は『確率』に苦手意識があり、確実に正解が見込まれるわけではなかったため、 「アタリかハズレかようわからん分野なんてやってられるか」と、最初から意図的に回避しました。 つまり僕は『確率』のマーク形式の問題は解いたことがないのです。

当然ながら、2次試験には『確率』は出題されるため、それなりに勉強して、何とか2次試験を 乗り越え晴れて大学生になりましたが、『確率』に対する何となく嫌な気分は 残ったままでした。いつまでたってもしっくり来ない この嫌な気分が完全に払拭されたのは教師になってからです。理由はハッキリ しています。それは「人に説明する必要に迫られたから」です。これまで『確率』の問題を 解くときは、公式を適当に使って、ただ何となく答えにたどり着いていたのですが、人に説明する となると、やはり細部にわたってきちんと理解していないとダメなわけで、 「なぜ、そうするのか」必死に考えて自分のモノにしました。 教師になってから俄然『確率』が得意になり、今では完璧な状態にまで仕上がっています(笑)。

以上の経験を踏まえて、僕は確率が苦手な人にはこうアドバイスしたいですね。 「ちゃんと人に説明できますか」と。『確率』の問題を質問に来る人で 「この問題がわかりませ~ん」と丸投げしてくる人がいます。これでは困ります。 基本的に『確率』とは場合の数の比に過ぎないので、きちんと数え上げることが できさえすれば正解にたどり着けます。微分積分や三角関数などの知識は不要で、 ただ単に数えるだけなのです。極端な話、小学生でもできることです。 とにかく実際に頭と手を動かして数え上げる努力を惜しまないことです。 自分なりの理屈で数え上げた上で質問に来てほしい。 「自分はこう考えて、こう数えたんだけど、どこが間違っているのですか」という 質問が理想的です。そうすればどこで数え間違ったのかを指摘してあげます。 その積み重ねが『確率』の点数アップにつながるのです。『確率』分野だけは ただ漫然と解説を聞いているだけでは絶対にできるようにはなりませんね。

でもまあ、とにかく『確率』分野は合ってナンボのもんです。過去のセンター試験の 問題を見ると、よくもまあこんなややこしい設定の試行をするもんやなあと 感心する問題も出題されていますが、根底にある考え方は共通しています。 ややこしい設定であっても「ああ、結局そういうことか」と見破る力が必要です。

三角指数対数関数

『三角関数、指数・対数関数』分野は、過去のセンター試験の問題を見ても、なかなか難しい問題が多く、 しかも例年、第1問目に置かれているため、出鼻をくじかれるケースが少なくありません。 数学が得意な人でも計算ミスなどの事故が多発する分野です。苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。

対策としては、ありきたりですが、各公式を完璧に暗記しておくことが絶対条件です。特に、 教科書に載っている公式は、ずべてが重要ですべてが出題されるといっても過言ではありません (三角関数の和積公式)は出題されていないようです)。しかし、ただ暗記するだけではダメで、 その公式の作り方や意味も理解しておく必要があります。また、公式に当てはめるだけの典型的な問題 (解答欄の最初5~6個の問題はこのタイプ)でのミスは許されません。

『三角関数』分野キーワード

(1) 加法定理と合成、2倍角の公式は毎年必ず出題されている
(2) グラフや単位円を用いた三角関数の値の大小関係も頻出。値の分からない 三角比(例えば など)でも、 おおよその値や代償が分かる必要がある
(3) 補角公式( などの三角比)も頻出
(4) 公式の意味(本質)をしっかり理解していないと解けない問題が多い。例えば、 三角関数の合成の本質が分かっていますか?sinでの合成だけでなく、cosでも 合成できますか?過去にcosで合成せよという問題が出題されています。合成の 意味が分かっていれば出来るはずです。

『指数・対数関数』分野キーワード

(1) 指数や対数の計算法則を完全に理解し、暗記すること
(2) 真数や底の条件も頻出
(3) 対数の底の変換公式は毎年必ず出題される
(4) 指数や対数の方程式、不等式の解法に関する問題はセンター試験で最も問われる問題。たいてい、 置き換えして解くが、置き換えの方法も指定される。指数法則や対数の計算法則を利用したり、 また底や真数の条件から解を絞り込んだり、真数の条件から不等式の向きを考えたり、と 総合的な知識が問われる。
(5) 指数関数や対数関数のグラフも重要。マーク形式の試験だから「グラフを書け」という 問題は出題されないが、グラフの形をイメージして、大小比較する問題も頻出

数学ⅠAの第1問は『2次関数』なので、割りとサクサクと解けて気分良くスタートが切れるのですが、 数学ⅡBの第1問『三角関数、指数・対数関数』を手際よく処理できるかどうかが、 波に乗れるかどうかのカギです。必ず撃破して先を目指してください。
まずは公式の完全暗記です。

数列

当然ながら、『数列』分野は過去のセンター試験で 毎年出題されています。出題内容もほぼ決まっていて、ある意味、定番の手法ばかり なのですが、『数列』分野の問題が難しいと思われる最大の理由は「誘導(流れ)になかなか 乗れない」ということでしょう。行間、式間で計算や論理が飛躍しすぎているため、 「何をやっているのかわからない」「いったい何が起こったのか分からない」とパニクッてしまい、 それでいろいろ考えているうちに、時間が足りなくなってしまて試験終了・・・という人が 多いのではないでしょうか。問題文の行間や式間の意味を類推しながら埋めていき、いかにして 誘導(流れ)に乗っていくかが最大のポイントになります。 そのための学習方法としては、やはり、記述型の勉強を心がけるべきです。基本的な手法、 典型的なパターン問題か完璧に暗記してことが必要で、問題を見た瞬間に解答がパッと思い浮かんで 「おそらくこの方法で解かせようとするんだろうなあ」と逆に誘導を予測できるくらいでないとダメです。 例えば、次のキーワードに対して、意味や解答の方針がすぐに思い浮かびますか? いずれも過去問に登場する考え方ばかりです。

『数列』キーワード

(1) 等差数列、等比数列の一般項や和の求め方
(2) 等差数列、等比数列の偶数番目や奇数番目だけを足す
(3) 等差中項、等比中項の考え方
(4) 和Snから一般項anを求める
(5) 一般項が(等差数列)×(等比数列)のミックス型の和を求める
(6) 一般項が分数型の数列の和を求める
(7) 階差数列のしくみと一般項の求め方
(8) 2項関係の漸化式 an+1=pan+q の解法
(9) 2項関係の漸化式 an+1=pan+(nの1次式) の解法(2種類)
(10) 2項関係の漸化式 an+1=pan+(nの2次式) の解法(2種類)
(11) 2項関係の漸化式 an+1=pan+(nの指数型) の解法
(12) 3項関係の漸化式 an+2+pan+1+qan=0 で 特性方程式の解の一つが1の場合の解法
→注)3項関係の漸化式が出題されたのは過去に1度だけ(2011年)で、しかも誘導付きだったので 一般的な解法を知っておく必要はありませんが、誘導を見て、何をやろうとしているのかくらいは 分かってほしいものです。これが行間を読むチカラです。
(13) 郡数列の解法
(14) 項に絶対値がついている数列の和の処理方法
(15) 見たこともないような数列の処理方法
「実験 → 規則生、周期性の発見 → 予想 → 証明」という流れをしっかり 頭に入れておこう。

以上の項目について、スラスラと答えられることが『数列』問題攻略の必要条件です。

ベクトル

過去のセンター試験(本試験)の『ベクトル』分野の問題で、空間ベクトルか 平面ベクトルかを調べてみました。

2016年空間ベクトル
2015年平面ベクトル
2014年空間ベクトル
2013年 平面ベクトル
2012年 空間ベクトル
2011年 空間ベクトル
2010年 空間ベクトル
2009年 空間ベクトル
2008年 空間ベクトル
2007年 空間ベクトル
2006年 平面ベクトル
2005年 平面ベクトル
2004年 空間ベクトル
2003年 空間ベクトル
2002年 平面ベクトル
2001年 空間ベクトル
2000年 空間ベクトル
1999年 平面ベクトル
1998年 空間ベクトル
1997年 空間ベクトル
1996年 平面ベクトル
1995年 平面ベクトル
1994年 平面ベクトル
1993年 平面ベクトル
1992年 平面ベクトル
1991年 平面ベクトル
1990年 平面ベクトル

驚くべきことに、センター試験開始当初は平面ベクトルしか出題されてなかったんですね。 そういえば、僕が高校生のころは「センター試験は空間ベクトルは出題されない」というのが 暗黙の了解だったような気がします。しかし、その暗黙の了解も破られ、最近では空間ベクトルの方が 出題の頻度が高くなってきています。確かに、空間ベクトルといっても、特定の面(断面)に注目 すれば、単なる平面ベクトルの問題になるわけですから、「大は小を兼ねる」的発想で、取り立てて 区別する必要はないのかもしれませんが、やはり空間ベクトルの問題を中心に準備しておいた 方が良いでしょう。

『ベクトル』キーワード

(1) 内分点と外分点の公式
(2) 内積の定義
(3) 成分表示されたベクトルの内積
(4) 垂直条件と平行条件
(5) 2直線の交点のベクトルを求めること
(6) 3点が1直線上にある条件
(7) 4点が同一平面上にある条件
(8) 面積比や体積比を求める
(9) ベクトルを使わずに図形の性質を使って解ける場合もある

『数列』分野に比べると、『ベクトル』分野で必要とされる知識は少ないと思います。 『数列』分野同様に、行間を読む訓練が必要ですが、『数列』分野ほど論理の飛躍は少ないと 思います。過去問を分析しても典型的な問題ばかりです。「何を示せばよいのか」という目的は ハッキリしているし、また記述の答案だと「1次独立なので・・・」などの断り書きも 必要ですが、マーク式だと一切不要だし、チェバの定理、メネラウスの定理などもガンガン使ってよいし、 そういう意味では『数列』分野よりも圧倒的に点の取りやすい分野のはずなんですが、 思うように点数が伸びない理由は、「思いのほか計算に手間がかかる」ということでしょう。 また図形的なセンスを問われることも要因の一つかもしれません。 図形的なセンスはいきなり身につくものではありませんので、常日頃から、意識して問題を 解くしかありません。特に面積比や体積比を求める問題では、図形の相似比に注目する場合が ほとんどです。
いずれにしても、典型的な問題が出題されることに変わりないので、センター型の問題を 数多く解いて慣れるしかありませんね。 トップページにもどる
inserted by FC2 system