一橋大学の整数問題

一橋大学は古くから整数問題が頻繁に出題されてきました。特に、前期・後期の分離分割方式が導入された1990年以降に整数問題の出題頻度が急増しています。以下に1980年以降の出題状況をまとめてみました。
●1個が大問1問です。●が2個ある年は2問出題されたことを意味しています。純粋な整数問題以外の問題（明らかに他分野の要素が強い問題）もできるだけ入れてあります。なので、本来なら整数問題に分類されない問題もあるかもしれません。
2000年以前は前期か後期のどちらかだけの出題が多かったのですが，ここ最近は前期でも後期でも出題されているようです。文系でここまで整数問題が出題されるのには驚きですね。
一橋大学の整数問題の特徴は、整数問題の基本的な手法だけで解ける問題は意外に少なく、もう一歩踏み込んだ思考力を要する問題や他分野（特に数学的帰納法）との融合問題が多いことです。しかし、ムチャクチャな難問ではなく良問ぞろいだと思います。
また、数年前の過去問と考え方が全く同じ（あるいは類題）が出題されることも多いので，過去問対策もしっかりとしておきましょう。
整数問題に限らず、一橋大学の問題はとてもよい勉強になりますので、特に京大志望者は文系理系を問わず、一橋大学の過去問を解くことを強く勧めます。

一橋大学KODAIRA祭実行委員会の受験生応援ページ

出題年	前期	後期
2023年(令和5年)	●二項係数	●無理数
2022年(令和4年)	●素因数分解の一意性	●整数を求める
2021年(令和3年)	●素数の個数
2020年(令和2年)	●整数の個数	●素数の問題
2019年(平成31年)	●漸化式	●有理数と無理数
2018年(平成30年)	●桁数の和	●整数を求める
2017年(平成29年)	●連立方程式	●格子点
2016年(平成28年)	●指数方程式の解	●整数係数の方程式の解
2015年(平成27年)	●互いに素な整数の個数	●整数を求める ●2次関数
2014年(平成26年)	●素数を求める	●整数の桁数
2013年(平成25年)	●整数を求める	●整数を求める
2012年(平成24年)	●整数解の個数	●対数
2011年(平成23年)	●不等式	※震災のため中止
2010年(平成22年)	●倍数の証明 ●周期性	●平方数の分類
2009年(平成21年)	●積を作る	●数学的帰納法
2008年(平成20年)	●2次不等式	●ガウス記号
2007年(平成19年)	●3次方程式の解	●内接円の半径
2006年(平成18年)	●素数	●数列
2005年(平成17年)	●3次方程式の解	●素数
2004年(平成16年)	●素数の個数	●素数の個数
2003年(平成15年)	●倍数の証明	●数列
2002年(平成14年)	●三角不等式
2001年(平成13年)		●整数の離散性
2000年(平成12年)	●複素数
1999年(平成11年)	●素数
1998年(平成10年)	●余りで分類	●対数
1997年(平成9年)	●倍数の証明
1996年(平成8年)	●不等式
1995年(平成7年)	●不等式	●素数の個数
1994年(平成6年)	●格子点	●平方数の分類
1993年(平成5年)		●2次方程式の解
1992年(平成4年)	●互いに素
1991年(平成3年)		●数学的帰納法
1990年(平成2年)	●平方数の分類